「家を売却する前に、リフォームした方が高く売れますか？」
これは、戸建ての売却相談で必ずと言っていいほどいただくご質問です。
元の記事にもある通り、確かにリフォームをすれば第一印象は格段に良くなり、
買い手が見つかりやすくなる可能性は高まります。
しかし、「リフォームにかけた費用以上に、高く売れるか？」と聞かれると、
答えは「大掛かりなリフォームは、かえって損をする可能性が高い」です。
今回は、売主様が損をしないための「
リフォームの判断基準」をプロの視点から解説します。
「フルリフォーム」が損になりやすい理由
なぜ、数百万円もかけるような大掛かりなリフォーム
（例：キッチンやユニットバスの総入れ替え）が推奨されないのでしょうか。
・買主様の好みが合わない
売主様が良いと思って選んだ最新のキッチンも、
買主様の好みと違えば、全く価値を感じてもらえません。
買主様は「どうせなら自分の好きなデザインでリフォームしたい」と考えるため、
リフォーム費用を売却価格に上乗せするのが難しくなります。
・投資費用を回収できない
リフォームに300万円かけても、売却価格が300万円上がることは稀です。
結果として「持ち出し（赤字）」になってしまうケースがほとんどです。
やるべき！「得するリフォーム（修繕）」とは
大掛かりなリフォームは推奨しませんが、
「何もしなくて良い」という訳でもありません。
売却を成功させるカギは、
「最小限のコストで、第一印象を最大化する」ことです。
以下の「得するリフォーム（修繕）」は、積極的に検討する価値があります。
A：印象を格段に上げる「ちょいリフォーム」
・ハウスクリーニング：特に水回り（キッチン、浴室、トイレ）のプロによる清掃は、費用対効果が抜群です。
・壁紙（クロス）の部分的な張り替え：タバコのヤニ汚れや、目立つ破れ・落書きがある部屋だけでも張り替えると、家全体が明るく見えます。
・庭の草むしり・剪定：戸建ては「外観」も重要です。玄関アプローチや庭をスッキリさせるだけで、印象が劇的に変わります。
B：生活に支障が出る「明確な不具合」の修繕
・給湯器の故障
・雨漏り、水漏れ
・インターホンやエアコンなど、主要設備の故障
こうした「壊れている」状態は、
買主様に「この家は大丈夫か？」と大きな不安を与え、
大幅な値引き交渉の原因となります。
これらは最低限、修理しておくのが賢明です。
「古家・現状渡し」が最適なケース
元の記事にもある通り、
「リフォームを一切しない（古家の現状渡し）」という選択肢が最適な場合もあります。
・築年数が非常に古い場合（例：築25年以上）
建物自体の価値が低く、ほぼ「土地の価格」で取引されるような物件です。
この場合、リフォームにお金をかけるより、
その分を価格から値引き、
「買主様が自由にリフォームしてください」とする方が早く売れることが多いです。
・売主様が費用をかけたくない場合
「とにかく現状のまま、早く現金化したい」という場合は、
リフォームをせずに「買取り」を利用する選択肢もあります。
まとめ：最適なプランは「売主様ごと」に違います
元の記事の「建築年数と設備の耐久年数」という視点は非常に重要です。
・築5年～10年：外壁や内装の軽微な補修、ハウスクリーニング
・築10年～15年：水回りや給湯器など、不具合が出始める設備の点検・補修
・築15年～：第一印象を上げる「ちょいリフォーム」か、あえて「現状渡し」にするかの判断
結局、リフォームすべきかどうかは、
「建物の状態」「ローン残債」「地域の売却相場」
の3つを総合的に見て判断する必要があります。
私たちセンチュリー21 アイリンクスは、
「お客様の場合、リフォームに100万円かけるべきか」
「それともリフォームはせず、100万円値引きして売り出すべきか」 といった、
費用対効果を考えた「売主様に一番メリットのあるプラン」をご提案します。
まずはお気軽にご相談ください。
また、
「まだ住宅ローンがたくさん残っているけど、
家を売ることはできるんだろうか…」
も気になる方はこちらの記事をどうぞ
【→住宅ローンが残っていても家は売れる？】
